電気屋さんでお米は炊けません

JJでございます。

なぜか、今年の夏は令和の米騒動とか騒がれていまして、

各地でお米の供給が少なく、

皆様、大変な思いをされていたようです。

先日、伯母がスーパーマーケットに全くお米がないので

農作物の直売所を回り、予約でやっとお米を確保したそうです。

たまたま、商品の納入にきていた農家さまとお話ができて、

「農家には、いっぱいお米あるんですって。

 流通できない理由があるみたい。

 不思議ね。

 農家の方も大変だわ。」

と言っていました。

新米が流通し始めたそうなので、お米が手に入らないことは

なくなるとは思うのですが

家計を圧迫しそうな価格上昇です。

いったい、何が起こってるんでしょうね。

お米が大好きな私は少し不安です。

私が家電販売をしているときのお話です。

M木さまという近隣住宅地にお住いの

当時60代のお客様がいらっしゃいました。

とても、温厚で良い方なのですが、

家電を購入するときには、

なぜか店頭でのデモ運転をいつも所望されて

できない家電もあるので、スタッフをよく困惑させていました。

ある9月の下旬から、炊飯器のキャンペーンが始まりました。

早速、M木様が来店されて、

「JJさん、こんにちは。

 このチラシに載ってた炊飯器どこにあるかしら?」

と聞かれたので、ご案内しました。

チラシと実物を何度も確認していました。

メーカーのカタログの掲載ページを示してより詳しい性能の説明をしました。

M木:「いいわね、これ。厚釜じゃないとねー美味しく炊けないのよね。」

JJ:「そうですね、最新の機種なんで、ムラなく炊けますよ。」

M木:「じゃあ、これちょっと炊いてみていいかしら。」

と言ってM木様はナイロンのバッグから、ジップロックに入ったお米を取り出しました。

きたー!

JJ:「いや、炊飯器は店頭でデモ運転とかできないんですよ。」

M木:「大丈夫よ、ちゃんと3合測ってといできたから。」

よく見ると、ビニールの中のお米は濡れています。

JJ:「いや、そういうことじゃなくて。」

M木:「お水も持ってきたわよ。ほら。」

と言ってペットボトルにはいった水を取り出しました。

JJ:「炊飯器は展示品でも試し炊きとかできないんですよ。

   この展示品も販売しなくちゃいけないんで、

   1度でも使用しちゃうと、新品じゃなくなっちゃうじゃないですか。

   うちは、新品の商品しか売ってないんで、無理です。」

M木:「炊いてみないと、炊き加減とかわかんないじゃない。」

JJ:「きちんと、お米とお水の分量計って入れたら、

   美味しく炊けますから。」

M木:「今、うちの炊飯器調子悪くて、今晩のごはん困るのよ。」

えーっ!

JJ:「じゃ、炊飯器買ってくださいよ。」

M木:「買って、美味しくなかったらいやなのよ。」

JJ:「美味しく炊けない炊飯器なんて、うちは売ってません。」

M木:「おとうさんと相談しないと、勝手に買ったら怒られるのよ。」

JJ:「旦那さんと相談してきてくださいよ。」

M木:「お父さん、今日帰り遅いのよ。

    相談してから来てたら、今晩のごはんが食べられないのよ。」

JJ:「今晩は、パックごはんとか買って済ましたらどうですか。」

M木:「パックごはん、匂いが苦手なの。

    このといだお米どうしたらいいの。」

知らんよ。

M木:「1回くらいいいじゃない。炊いても。

    後で綺麗に洗えば、売れるわよ。」

JJ:「じゃ、M木さま、買ってくれますか?」

M木:「いや、それはいやかしら。

はあ?

JJ:「ほら、いやでしょ。」

JJ:「今晩、そのといだお米を炊ければいいんですよね、

   修理のときに貸し出す炊飯器貸しますから、

   それで炊いてくださいよ。」

M木:「えー、他人が使ったのとかいやだわ。

    新しいのがいいわ。」

JJ:「無理です。じゃ、今晩はごはんなしで、仕方ないですよね。」

M木:「ちょっと、おとうさんに電話するわ。」

M木様は旦那様に電話をしました。

M木:「あっ、おとうさん、今どこ?

    まだ、仕事終わらないの?

    今、電気屋さんに来てるんだけど、

    ごはん、炊飯器で炊いたらいけないっていわれて

    困ってるのよ、どうしよう。」

M木:「うん、うん、そうなのよー。そうなの?

    そうするわー。」

M木:「JJさん、おとうさん、今日、

    焼き鳥買って帰って呑むから 

    ごはん、要らないって。」

JJ:「そうですか。」

M木:「じゃ、帰るわ。」

その後、炊飯器の具合が悪いと言っていたM木様が

炊飯器を買ったのは約1年半後でした。

M木さまは、他にもゴマすり器を試したいと、

胡麻を持っていらっしゃったり、

孫の服を縫いたいからと、

布と糸を持っていらっしゃって、

その時はボビンがないから使えないとお断りしましたが、

店頭で売っているボビンを店頭用に開封しろを迫られました。

また、低周波治療器を何日か使わないと効果がわからないと

1ケ月ほど貸し出してくれとおっしゃったり、

極めつけは、ごみ袋に入れた洗濯物と洗剤を持参して

店頭の洗濯機で下着やパジャマを洗おうとして

店長の怒りを買い、出禁寸前になりました。

家電選びは、難しいですよね。

お店に行くと、たくさんの似た商品が並んでいて、

しかも、メーカーのヘルパーに声をかけられたりしたら、

もう、すごーくいい商品に思えて全然違う商品を買いそうになったり。

でも、生活を豊かにしてくれる便利な電化製品、

皆さんはどうやって選んでいるのでしょうか。

こぐま

こぐま夫婦です。夫こぐま:大学卒業後、某家電メーカー20年勤続後、早期退職。某コンビニチェーンのオーナーを経て某自動車メーカー勤務。妻JJ:大学・専門学校卒業後、不動産会社勤務→某家電販売チェーン地域店舗統括マネージャー→コンビニチェーンオーナー→オーガニック加工食品販売会社経営。毎日の出会い、小さな幸せを大切に生きています。

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