JJでございます。
もう、今年も数えるほどになりました。
コンビニエンスストアを経営しているときには、お盆やお正月休みといった
贅沢なものはもちろんございませんでした。
家電販売をしているときには、元旦、2日はお休みすることができました。
大晦日も、通常の営業時間より、短縮して営業しておりましたが、
早く帰れたことなど、一度もございませんでした。
大晦日は、スタッフ全員、特に午後からは電話を取るのをためらっていました。
年末はなにかと、家電製品のトラブルが頻発するのです。
メーカーも休業するので、店でなんとかトラブルを可能な限り対処するしかありませんでした。
ある年の大晦日のことです。
午後6時までの営業でしたが、その日はトラブルもなく、
皆が、今年は早く帰れるぞーと、張り切って初売りの準備をしておりました。
しかし、電話は鳴りました。午後5時15分過ぎに。
店長が
「嫌な予感しかしない。」
と言って取った電話は
「冷蔵庫の電源が入らなくなった。お正月のお節料理や食材をいっぱい買って
腐るから早く来て。」
と近隣の常連様でした。
「キター!」
皆で大合唱です。
とりあえず配送・工事・取付担当のMさんが
「ほんま、嫌な予感しかせんわ。」
と言ってお客様の家へ向かいました。
午後5時50分すぎてMさんから、店に連絡がありました。
「常連さんの冷蔵庫、死んだから、今から引き取ります。
常連さんが、店頭品で構わないと言っているので、今から一緒に店戻ります。
店開けといてください。」
ううっ。
時間かかるやん。
大晦日に冷蔵庫、使えなくなるとか意味わからん!
スタッフはブツブツ言いながら、皆、引き続き、閉店と初売りの準備です。
午後6時30分くらいに常連様ご夫婦様が来店されました。
白物コーナー以外の電気の消えた店内に
「すみませーん。」
と申し訳なさそうに入ってきて
「もう、これでいいです。」
と数分で冷蔵庫を決めて、そそくさと会計を済ませて出ていかれました。
Mさんは裏で引き取ってきた冷蔵庫を降ろし、先ほど常連様が
ご購入された冷蔵庫を積んで出てゆきました。
午後7時過ぎにMさんがようやく帰ってきました。
「いやー、驚いたよ。
S木さん(常連様のお名前)とこ行ったら、台所に冷蔵庫がないのよ。
それでね、庭の芝生の上にあるのよ。
冷蔵庫があんまり汚くて、家族で庭に運んで、車用の洗剤とブラシで洗って
高圧洗浄ホースで流したらしくて、野菜室とか冷凍室とか
水がたぷたぷはいっているのよ。
そら、電源入らんわね。」
冷蔵庫は水洗いしないでください。
書いてます。取扱説明書に。
年末は特に、食材を急に詰め込むことが多く、
冷えなくなったり、電源がはいらなくなったりといったトラブルも多いです。
やっちゃダメなのかなと迷ったら、取扱説明書見てください。
大晦日は、早く帰れない。
家電販売の方々は頑張っています。